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<医療コラム> 冷や汗と脂汗

< LOTUS CLINIC 医療コラム >

***** 冷や汗と脂汗 *****

白 井 由 紀 子 看護師

 

医学的には、冷や汗は暑くもないのに「ドキッ」としたり、「ヒヤッ」とした時に出る汗のことです。

この時に皮膚が冷たくなっていることからそう呼ばれます。通常の精神性発汗と同様なメカニズムで起こりますが冷や汗の場合には、皮膚の血管収縮や鳥肌など、寒い時に起きる反応と一緒に起こることが特徴です。

臨床的にもショック時の冷や汗などは大量出血などで血圧が急激に低下したり、献血などで血液を抜いた時の一時的な脳貧血や一過性のショックなどでも見られます。

冷や汗は一種の自律神経症状とも見られるので持続的や全身状態を伴う場合には注意が必要です。

 

脂汗は皮脂腺の分泌の多い額や鼻・あごなど顔を中心に常時脂ぎっている汗です。

また、強い痛みなどに伴われてじんわり出てくる汗だそうです。胸部や頭部などに強度の痛みがある場合や強い腹痛を伴う便秘、高熱時に急激に脂汗を胸部や手のひら・足のうらなどにかくようだと何か体の変化の要注意の信号になることがあります。

1年中暑いホーチミンでは汗をかくことは日常的ですが、いろいろな汗があります。暑いときや運動中にかく汗、冷や汗、脂汗など汗は体調管理の目安にもなりえますので時には注意しましょう。

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***** 子どもの発熱への対応 ~解熱剤や受診のポイント~ *****

 

白 井 拓 史 医師

 

お子さんが急に発熱するととても心配になりますよね。夜中や休日であれば、余計に不安になるかと思います。

ただし、発熱は子どもの体がウイルスや細菌と戦っている証拠です。熱は防御反応として必要があって出ているものです。

発熱時にご自宅でできる対応としては、氷枕などによるクーリングがあります。頭だけではなく、大きな血管のある首や足の付け根、脇の下などを冷やすのが効果的です。

服装については、熱の上がり始めで悪寒がして手足が冷えて寒がっている時には暖かい服装を、熱が上がりきって暑がるようになったら薄着にします。汗をかいたら下着などは着替えます。

また、水分を小まめに補給しましょう。

 

発熱のためにぐったりしていたり辛そうであれば、解熱剤を使用して熱を下げて症状を軽減してあげましょう。ただ、解熱剤は病気自体を治す薬ではありません。熱は体の防御反応ですので、熱が高くても本人が熱で辛そうでなければ、無理に薬で下げる必要はありません。

お子さんの様子をよく観察して、意識ははっきりしているか、けいれんなどはないか、顔色は悪くないかなど、確認して下さい。

もしも呼びかけに対して反応が悪かったり、顔色や唇の色が悪かったり、けいれんなどが起こるようであれば、医療機関を受診して下さい。

生後3ヶ月未満で、38度以上の発熱が見られるときは、すぐに受診が必要です。