<医療コラム> 破傷風ワクチンのお話
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***** 破傷風ワクチンのお話 *****
瀬 名 波 瑛 里 子 看護師
海外での生活も仕事も初めてで、日本との違いに驚いたり、新しい発見を楽しんだりしながら毎日を過ごしています。
ベトナムや海外に赴任する際、多くの方が予防接種を検討されると思いますが、日本にいるとあまり意識する機会は少ないのではないでしょうか。私自身もベトナムに来るまでは深く考えたことがありませんでした。
実際に働いてみると、患者様から「日本の続きでワクチンを接種したい」「何を打てばいいのか分からないので相談したい」といったお問い合わせをよくいただきます。日本の続きであれば種類は決まっていますが、そうでない場合には一般的に狂犬病、B型肝炎、日本脳炎、そして破傷風のワクチンをお勧めしています。
今回はその中でも【破傷風ワクチン】についてお話しします。破傷風は、土の中にいる菌が傷口から入り込み、毒素を出して筋肉を硬直させる病気です。転んでできた小さな切り傷や擦り傷でも感染のきっかけになり得ます。発症すると治療が難しく、命に関わることもあるため注意が必要です。

日本でも昔から注意が呼びかけられてきた病気ですが、国内では衛生環境が整っているため、日常生活で感染する機会は比較的少ないと考えられています。
一方、ベトナムでは都市部でも道路工事や建設現場が多く、郊外に出れば土や泥に触れる機会が増えます。小さな擦り傷や切り傷でも菌が入り込む可能性があるため、破傷風のリスクは日本より高いといえます。
ただし、破傷風はワクチンでしっかり予防できます。日本で子どもの頃に接種している方も多いですが、その効果は時間とともに薄れてしまいます。特に海外で生活する場合は追加接種(ブースター)がとても大切です。
ワクチンは「万が一のケガ」に備える保険のようなもの。接種しておけば安心して日常生活を送り、仕事にも集中できます。
海外での生活を安全に楽しむために、ぜひ破傷風を含めた予防接種について考えてみてください。
