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<医療コラム> 医者は風邪引かない!?

< LOTUS CLINIC 医療コラム >

***** 医者は風邪は引かない!? *****

白 井 拓 史 医師

 

クリニックには、毎日たくさんの風邪の方がいらっしゃいます。

診察中に目の前で“ゴホンッ、ゴホンッ”なんて日常茶飯事。1日中、風邪のウイルスや病原菌を浴びているのです。

でも…、だからといってしょっちゅう風邪を引くかというとそんなことはありません。むしろ風邪になり難いくらいです。ベトナムに来てから、風邪で診療を休んだことは一度もありません。

 

どうしてでしょうか??

私は、こんな風にに考えています。

ヒトの体には「免疫」という外界の病原菌や異物から体を守る仕組みが備わっています。病原菌やウイルスが入ってくるとヒトは、戦うための「抗体」という武器を作って体を守ります。

これが免疫(抵抗力)なのです。病気にならないほどの少量の病原菌や弱いウイルスが体に入ってくると、体の中に抗体ができてその病気に罹り難くなります。それで、病気をしなくなるのです。

ちなみに、抗体を作る力を利用して体に免疫力を付けるのが予防接種(ワクチン)です。予防接種は、病原菌やウイルスが入ってきたと体を騙して抗体を作らせて、免疫力を付けているのです。

つまり風邪の方と毎日接することで、ワクチンを打っているのと同じような状態になるため、風邪を引きにくくなるようです。

ただし、体に入ってきたウイルスや病原菌の量がすごく多かったり、病原力が非常に強かったりした場合は、病気になってしまいます。

ですので、医者ももちろん風邪も引きます。

毎日、病気の方と接している割には、しょっちゅう風邪引くわけではないですね  という感じでしょうか。

 

みなさん、うがいや手洗いをして、しっかり風邪やインフルエンザ予防しましょう!