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<医療コラム> 予防接種 忘れてませんか?

< LOTUS CLINIC 医療コラム >

***** 予防接種 忘れてませんか? *****

高橋 結  看護師

 

『秋深き 隣は何を する人ぞ』 松尾芭蕉

 

ベトナムでは、あまり季節の代わりを感じることは無いですが、

日本では刻々と夏から秋へ変化をしていく季節。

隣の人が気になるように、日本の事が気になり始めるこの季節。

年末年始はどうしよう。テトはどこに行こう。

っと考えていらっしゃる方も多いかと思います。

 

これからの季節、日本ではインフルエンザが流行り始めます。

日本に戻られる前にインフルエンザ対策をしておきましょう。

 

でも、インフルエンザだけに目がいってませんか?

ベトナムにお住まいの皆さん。予防接種はしていますか?

最後に予防接種したのはいつですか?5年前?10年前?

それって、免疫(抗体)切れてませんか?

 

【抗体】とは、何か?コトバンクによると、自分とは違った異物(抗原=ウイルスや細菌など)が体内に入り込んだとき、そのたんぱく質に反応し、体から追い出すためにできる対抗物質です。

また、予防接種は、感染症を予防するために、病気を起こさないような弱い、または死んだ病原体(抗原)を体内に入れ、その病気に対する抵抗力(抗体)を付けることを目的にしています。

厚生労働省FORTHが勧めているベトナム滞在にする上で推奨しているワクチンはA型肝炎・B型肝炎・破傷風・狂犬病・日本脳炎を推奨しています。

 

抗体を維持するには数年毎にBooster(追加接種)が必要です。

抗体は年月と共に減少していきます。Boosterを打つことで、再度抗体値を上げ、感染から予防します。

Boosterまでの間隔ですが

2年毎:腸チフス、狂犬病(日本産)

5年毎:A型肝炎(日本産)、B型肝炎、破傷風(日本産)、狂犬病(海外産)、日本脳炎

10年毎:AB混合肝炎、Tdap、

といわれています。

 

ここまで読んでくださった皆さん。今一度、予防接種歴を確認してみましょう。もし、疑問があったら、Lotus看護師までご相談ください。

今回記載した内容は当院調べのものであり、ワクチン接種は多種多様な考え方がございます。各クリニックにより意見も様々ですのでご理解・ご了承ください。

 

日本領事館 海外安全対策情報(ベトナム南部)

在ホーチミン日本国総領事館より海外安全対策情報(令和元年度第2四半期)が出ております。

毎月、邦人の被害が出ていますので、ご注意下さい。

 

海外安全対策情報(ベトナム南部)(令和元年度第1四半期)

詳しくは、在ホーチミン日本国総領事館ホームページをご覧下さい。

https://www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000410.html

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邦人被害事案当館認知総数:33件・ひったくり16件,強盗3件,スリ10件等

● 7月の被害状況
・被害件数 ~ 6件
・被害種別 ~ ひったくり:5件,詐欺:1件,
・被害実例 ~ 7月中旬,1区ベンタイン市場付近の歩道において,徒歩で通行中の邦人男性が,後方から来た2人乗りのバイクの男から旅券等在中のカバンをひったくられた。
・6月発生分被害の追加認知 ~ 2件(路上強盗:1件,ひったくり:1件)

● 8月の被害状況
・被害件数 ~ 14件
・被害種別 ~ ひったくり:4件,スリ(未遂含む):9件,詐欺:1件
・被害実例 ~ 8月下旬,1区ベンタイン市場直近において,在留邦人女性が「ドバイ人」を名乗る男性から財布内から現金をスリ盗られた。

● 9月の被害状況
・被害件数 ~ 11件
・被害種別 ~ ひったくり:6件,強盗:2件,スリ:1件,詐欺:1件,

窃盗その他:1件
・被害実例 ~ 9月上旬,ホーチミン市内の公園内において,邦人男性がベンチに腰を掛けてジュースを飲んでいたところ,酔っ払ったベトナム人男性から暴行の上,所持していたスマートフォン,財布等を強取された。

<医療コラム> 胃カメラのお話し

< LOTUS CLINIC 医療コラム >

***** 胃カメラのお話し *****

長谷 尚子  医師

 

こんにちは。胃カメラの歴史をご存じでしょうか?今回は胃カメラの簡単な歴史と自らが体験して得た飲み方のコツをご紹介いたします。

胃カメラは約120年前にドイツで初めて施行されましたが、硬性鏡といわれるカメラで長く固い管を口から入れるので非常に危険で実用化はできませんでした。

約70年前の1950年、東大分院の医師がO社とともに胃カメラの試作品を開発、1964年アメリカでファイバースコープ付胃カメラが登場し現在の胃カメラの形となりました。私が医者になった頃の胃カメラの太さは親指くらいでしたが現在は小指くらいの太さになっています。現在医療用カメラは内視鏡手術、処置を含め幅広く用いられています。

 

経口胃カメラは(日本では飲むといいますが)、のどの麻酔をして希望される方には点滴をしながら静脈麻酔で一時的に寝ていただいて行います。

のどの麻酔がゼリー状なのでなかなか5分間口の中で貯めるのが難しいということで、日本の内視鏡技師学会報告でアイスキューブやアイスシャーベット、飴を作って徐々に解ける方法を試行錯誤する施設が増えてきました。当クリニックもそれにならい、まずは院長と自らで麻酔の効き目を確認し、現在アイスキューブ法で咽頭麻酔(のど麻酔)を行っています。徐々に解けるので飲み込みやすいことと舌の奥の方に置きやすいメリットがあります。

さて、いよいよ胃カメラを飲みましょう。まずは左をして完全に横向き、足は軽く曲げておなかを緩ませます。顎は上げない方がいいです。まっすぐ前を見る角度ですね。

マウスピースを噛んだら余計に緊張するかもしれませんが、ここでため息をついて緊張しないように、肩顎首の力を一緒に抜きます。食道入り口になると胃カメラがゴンとあたる異物感を感じます!がここで丸呑みするようにのどを動かしていただくとスムーズにカメラが通ります。

カメラの検査中はのどの異物感がありますがしょうがないと思ってください。異物が当たっていますから。ここでいかにリラックスをするかですが、私の体験上で恐縮ですが、眉間のしわを作らない、お経のように『力を入れない』と頭のなかで繰り返して唱えます。咳をしたいときは咳払いをしていただくとのどや声帯にひかっかている唾液が動くのですこしマシです。あとはひたすら意識して脱力、終わるのを待つのみです。日本では経鼻カメラがはやっています。おえっとなる咽頭反射は少ないですが、日本以外ではあまり流行っていないようですよ。