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【注意喚起】 新型肺炎(新型コロナウイルス)について

【注意喚起】 新型肺炎(新型コロナウイルス)について

 

中国、武漢市で発生した新型肺炎についてのニュースが連日報道されています。ベトナムもテト休暇で大きな人の移動があったばかりで、不安に思われている方も多いかと思います。

ただし、むやみに不安がらず、正確な情報収集と対応が大切です。

 

テト直前には、ベトナムで新型肺炎患者が確認されました。

親子の患者で、13日に父親(66)が中国湖北省武漢市から首都のハノイ市に到着し、ホーチミン市近郊に住んでいた息子(28)と中南部のニャチャンで合流しました。その後、2人でホーチミン市などに移動し、2人とも発熱が確認されたため、22日に入院したという経過です。

ホーチミン市の病院で隔離されており、容体は安定しており、快方に向かっているそうです。

また、この親子の患者について、ホーチミン市パスツール研究所はベトナム国内で列車などに乗り合わせた濃厚接触者を28人確認しましたが、上気道感染を起こした人はいなかったと報告したとのことです。つまり、この親子から更に周囲に感染が広がった可能性は低いということです。

 

今、私たちが出来ることで大切なことは

① むやみに不安がらずに、なるべく正確な情報を集める

② 自分たちで出来る予防対策を行う

かと思います。

 

① むやみに不安がらずに、なるべく正確な情報を集める

 

まずは、新型肺炎についてできるだけ新しくて、正確な情報を収集して下さい。

中国などから出てくる統計的な数字が必ずしも正確とは限りません。また、インターネット上には出所の不確かな情報も氾濫していますので、慌てず冷静に判断しましょう。情報は可能な限り出所の明らかなところから収集して下さい。

情報収集に役立つサイト

首相官邸の新型肺炎特集ページ

http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html

厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

外務省 海外安全ホームページ

https://www.anzen.mofa.go.jp/

国立感染症研究所ホームページ

https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc.html

東京都感染症予防センター

http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/2019-ncov/

 

② 自分たちで出来る予防対策を行う

 

一番身近な対策は、うがいや手洗いをしっかりする、マスクを着用するといった一般の感染症対策と変わりません。基本的なことをきちんと行うことが大切です。

バランスの取れた食事や十分な睡眠で体力を保つようにして下さい。体力・免疫力が維持されていれば、たとえウイルスが体内に入ってきても免疫力で排除されれば、感染としては成立せず発症を抑えることができます。

また、不要不急の場合以外は人が多く集まる場所に行くことは避けましょう。特に空港などは気を付けて下さい。

うがい・手洗いについては、以前の医療コラムでもご紹介しています。

<医療コラム> 風邪の予防にうがい・手洗い

【新型肺炎】 ベトナム国内の小中学校は今週 休校となっています

【新型肺炎】 ベトナム在留邦人に関わる最新情報 2020.02.06

 

 

 

 

 

<医療コラム> 生活習慣病と健康診断

< LOTUS CLINIC 医療コラム >

***** 生活習慣病と健康診断 *****

佐野 夏帆  医師

 

明けましておめでとうございます。2020年になりましたね。

年明けは日本では新年会、ベトナムではテト前で忘年会シーズンになりますね。

 

さて、会が増えて外食の増えるこの季節、気になるが生活習慣病ですね。

生活習慣病は「運動習慣や食生活、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣によって引き起こされる病気」のことで、肥満、高血圧症、高脂血症、高尿酸血症、糖尿病や、これらが合わさったメタボリックシンドロームなどが、この生活習慣病にあたります。

では、これらの病気になるとどんな自覚症状が起こるのでしょうか。基本的に初期の症状はいずれも「無症状」です。進行すると高血圧なら頭痛、高尿酸血症なら痛風発作、糖尿病なら倦怠感や口渇、体重減少などありますが、これら自覚症状が出ていない状態で診断に至ることが多くあります。

症状がないのであれば、なんで治療が必要なのでしょうか。症状が出てから治療をすれば良いのではないかと思いますね。症状が出る前からの早期治療が必要な理由がしっかりとあります。

これらの病気は自覚症状の出ないうちから、ジワジワと血管を傷め、動脈硬化を進めていきます。動脈硬化ってよく聞くけど、いまいちピンときませんね。動脈硬化が起こるとどうなるか、分かりやすく言い換えてみましょう。よくベトナムの道路で見かけると思いますが、事故や工事で車線が減ってしまい、大渋滞になっている、そんなイメージです。血管は血液の通る道路ですが、動脈硬化は血管の内側の壁を硬く・厚くして、血液の流れる道を狭くしてしまいます。そのせいで血液に渋滞がおこり、血液がドロドロと固まりやすくなります。このような状態になると、心筋梗塞や脳梗塞など大きな病気が発症しやすくなります。

逆から言えば、心筋梗塞や脳梗塞など、大きな病気にならないために、早くからの生活習慣病の治療が重要になるのです。

 

生活習慣病の一番の予防・治療は、生活習慣つまり食事や運動などを改善させることになります。分かってはいても、特にベトナム生活の中では、なかなか上手く行かない現実もあるかもしれません。また年齢や代謝の問題も少なからずあります。その場合は内服での治療が必要になってきます。

 

最後に、無症状な生活習慣病の早期発見のために役立つのが、健康診断になります。健康診断は無症状で始まる生活習慣病や悪性疾患などをみるのに、とても有用です。皆さんは定期的に受けていますか?受けて生活習慣病を指摘されたのに、そのままにしていませんか?

定期的な健康診断を受けて頂き、もし何らかの指摘があった場合はそのままにせず、一度ご相談下さいね。