<医療コラム> 酒豪と下戸のお話 お酒の強い人、弱い人
< LOTUS CLINIC 医療コラム >
***** 酒豪と下戸のお話 お酒の強い人、弱い人 *****
白 井 拓 史 医師
いくら飲んでも顔色ひとつ変わらない“酒豪”から、全く飲めない“下戸”の方までお酒の強さは人さまざま。でも、お酒の強い人と弱い人では何が違うのでしょうか?
飲んだアルコールは肝臓の働きでアセトアルデヒドに変わります。
このアセトアルデヒドが酔いの原因になるのです。
アセトアルデヒドは、更に酵素の働きで無害な酢酸に変わるのですが、この酵素の働きによってお酒の強い弱いが決まります。この酵素の活性の強い人、弱い人、そして活性が全くない人がいるのです。
お酒に強い人は活性型の酵素を持ち、弱い人は低活性型、下戸の方は活性が全くない非活性型を持っています。
この酵素は親から遺伝していますので、後から活性が変わることはありません。お酒の強さは生まれつき決まっているのです。日本人の37~38%は低活性型、6~7%は非活性型といわれています。非活性型は日本人を含むモンゴロイドにのみみられ、白人や黒人にはいません。なので、日本人は欧米人に比べるとお酒が弱いといわれているのです。
お酒が飲めるタイプの人は酒量が増えがちで、アルコール性肝障害を起こしやすくなるので注意が必要です。
強い弱いに関わらず、気の合う仲間と適量を楽しく飲むのが良いですよね!