ロータスクリニックからのお知らせ

<医療コラム> デイリー・エクササイズについて

< LOTUS CLINIC 医療コラム >

***** デイリー・エクササイズについて *****

長 谷 尚 子 医師

 

こんにちは。ロータスクリニックHCMC長谷です。

パンデミックがやや落ち着きつつある今日この頃、ホーチミンでの生活も通常に戻りつつあるのかと思います。さてさて、皆様は日常生活に運動を取り入れていますか?

・アメリカスポーツ学会では、

中等度の心肺機能系のトレーニング:1日30分以上,週5回以上、週合計150分以上

激しいトレーニングの場合:1回20分以上、週3回以上、週合計75分以上

筋トレ:2-3/週、ストレッチ:2/週

・日本の厚生省が奨励する健康を維持するための運動では、

18-64歳:息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分行う

65歳以上:強度を問わず、横になったままや座ったままにならなければ

どんな動きでもいいので、身体活動を毎日40分行う

とされています。

週に1000kcalを日常生活以外のランニング、バイク、水泳、筋トレなどで消費することで健康維持に必要な運動量を確保でき、半分の量である500kcal/週の運動量に到達した人から高血圧や心臓の病気にかかるリスクが有意に低くなったと報告されています。

目標は1000kcal/週ですが、これから運動を始めようと思う方は、まずは週に500kcalの運動を始めてみてはいかがでしょうか。

ランニング、ウオーキングで腹筋背筋がしっかししてくると、体の軸ができ、マシントレーニング時、左右の筋肉を均等に使えやすくなります。体のゆがみがあり筋肉の左右差があると不均衡に筋膜や腱が硬結し、肩こり、腰痛は言わずもがな、胸痛や浅薄な呼吸、胃腸障害にまで発展します。

個人的には、中年期以降の運動では筋肉を左右同じように伸ばすバレエストレッチ、ヨガ、ピラテイスなどがいいと思うので、ぜひお試しください。因みに中年の定義ですが、明確な定義はないようですが、厚生労働省が21世紀の道標となる健康施策として提言している「健康日本21」によると、45〜64歳を中年期と定義しています。また、NHK2015年のアンケートでは中年は40歳から55歳くらいという回答結果が多かったようです。

私ごとで恐縮ですが、22歳のころ脱輪した車を持ち上げようとしてバキボキ!と腰が鳴ったあと歩けなくなり針治療を受け、それ以降は腰椎年齢+20歳といわれ腰痛持ちとなりました。高齢出産後腰痛悪化し、ランニングを続けていましたが、中年になってからですが、子供とともにバレエレッスンに参加したらはまってしまい、腰椎の変形も改善し、現在でも続けております。

ロコモテイブ症候群(運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態)予防のためには、サルコペニア(加齢による骨格筋量の低下)にならないようにデイリー・エクササイズ(daily excise)を生活習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか?