【 注意喚起 】 ジフテリアの予防接種記録の確認を!
ゲアン省とバクザン省で感染者が発生
ジフテリアの予防接種記録をご確認下さい
ベトナムのゲアン省とバクザン省の2省でそれぞれ1人のジフテリアの感染者が確認されました。うち1人は死亡が確認されています。ベトナム保険省は、これらの感染者と濃厚接触があった人々で集団感染(クラスター)のリスクがあると警戒しています。
ジフテリアはジフテリア菌が喉や鼻から感染して起こる病気です。予防接種の普及により先進国では発症は珍しくなってきていますが、アフリカや南米、東南アジアなどでは、発生がみられます。
2~5日の潜伏期間の後、発熱や喉の痛み、鼻水、首のリンパ節の腫れなどの症状が現れます。また、ジフテリア菌は喉に偽膜という厚い灰色の膜を作るため気道が狭くなり、声枯れや激しい咳が出るのが特徴です。さらに、菌が作り出す毒素によって心臓や神経が侵されると、重症化して5~10%が亡くなるといわれています。
ジフテリアの確定診断は、専門の検査施設で、採取した粘膜を特殊な培地で分離させて検査する必要があります。
ジフテリアは早急に治療を開始する必要があります。抗生物質で菌を殺す治療と血清療法を行います。血清療法では、ウマ由来のジフテリア抗毒素を投与して、菌が作り出した毒素を中和します。
ジフテリアはワクチンで予防できる病気です。日本では小児にジフテリアを含む混合ワクチンが接種されており、1999年以降、ジフテリア感染は発生していません。スケジュール通りに予防接種を行いましょう。過去の予防接種の記録もしっかり確認されて下さい。
ジフテリアワクチンは時間とともに効果が薄れていきます。免疫を保つためにはワクチンの追加接種で免疫力を活性化することが必要です。12歳前後に1回、以降は10年ごとに1回ずつ接種することが望ましいと言われています。
ロータスクリニックではジフテリアを含んだ混合ワクチンの接種を行っています。ご心配な方はお気軽にご相談下さい。