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医療コラム 若い頃より飲めない…加齢によりなぜお酒に弱くなる?

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***** 若い頃より飲めない加齢によりなぜお酒に弱くなる? *****

尾 野 大 洋 医師

年齢を重ねていくうちに「お酒が弱くなった」と感じたことはありませんか?

30代のうちは朝まで飲んでも二日酔いなんて滅多にならなかったのに、40代になって以前の酒量が飲めなくなったり、悪酔することが増えたと感じる人は多いようです。かく言う私もその一人ですが、お酒が弱くなってきたと感じる原因や、飲み会の多いベトナムで、悪酔いしない為の対策をご存じですか。

お酒の強さはどうやって決まる? 

悪酔いのメカニズム

  1. アルコールが胃や腸で吸収され、血液中に入ります。その血液は全身をめぐり、脳の細胞に働きかけて意識をもうろうとさせたり気分を変えたりします。
  2. 血液に乗ったアルコールが肝臓を通過する際に、アセトアルデヒドという物質に変えられます。
  3. アセトアルデヒドはさらに分解され、最終的に水と二酸化炭素になりますが、 アセトアルデヒドが体内に溜まると気分が悪くなり、頭痛や顔が赤くなるといった悪酔い状態になります。

お酒が強い人が持っている「ALDH」とは?

悪酔い物質であるアセトアルデヒドを、無害な物質に分解するのが、肝臓の細胞と、胃粘膜にもわずかにあるアルコール脱水素酵素(アルコールデヒドロゲナーゼ、ALcohol DeHydrogenase: ALDH)です。

このALDHが強力なほど、アセトアルデヒドを早く大量に分解できるので、酔いにくく、酒に強いということになります。ALDHは人によって少しずつ構造が違い、強力なALDHを持っている人もいれば、弱い人も、ほぼALDHがない人もいます。

つまり酒の強さは基本的には生まれつき決まっている能力なのですが、胃腸でどの程度吸収されるかや、どの程度飲酒の習慣があるかによっても変わってきます。

お酒が弱くなる原因

胃腸         

胃がからっぽの状態、もしくは胃粘膜にただれなどがある状態でアルコールを飲むと、吸収が早くなり、酔いやすくなると考えられます。また、胃炎や加齢などで胃粘膜が薄くなると、胃でのアルコール分解が少なくなります。

肝臓

加齢によりALDHを作る機能低下でお酒が弱くなるということも、ALDH自体の活性が低下します。また飲酒が続くことで、一時的に肝臓の機能が落ちてしまうことや、脂肪肝が原因のことも考えられます。ベトナムで行う健診では、皆様の肝臓の数値が、総じて良くない印象があります。

お酒が弱くならない為の対策

胃を空にせず、食事をしながらゆっくり飲むようにします。お酒を飲む日に備えて、疲労を貯めず睡眠を取るようにしましょう。飲み会スタートからのモッハイバーヨーはほどほどに。

最後に医師から一言

今の自分のアルコールの強さを正確に反映する検査数値はありません。体にとってはアルコールは毒です。無理をしてまで飲むとか、多く飲めるように努力するというのはあまりおすすめできません。

人それぞれお酒の強さには差があることを理解し、無理に他人にお酒を勧めたり、酒を豪快に飲むかどうかで人を評価しないように、楽しく節度ある飲酒を心がけてください。